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重視したい災害対策と土地選び

日立市は、海と山に囲まれた豊かな自然環境が魅力ですが、その地形的特性ゆえに独自の災害リスクも抱えています。注文住宅を建てる際には、デザインや間取りの検討と並行して、「土地の安全性」と「建物の災害耐性」を十分に考慮することが、永く安心して暮らすための基盤となります。

日立市での暮らしを守るために、事前に把握しておくべき地形的特徴と、土地選びの具体的なポイントについて解説します。

日立市の地形的特徴と想定される災害リスク

日立市は南北に約26km、東西に約18kmと細長い形状をしており、西側には阿武隈山系の多賀山地が連なり、東側は太平洋に面しています。海岸沿いの平地は幅が狭く、市域の大部分を山地が占めているため、海と山が近接した地形となっています。

平地が限られることから、急傾斜地の近くや海岸付近にも市街地が形成されており、津波、土砂災害、河川氾濫といった複合的なリスクへの警戒が必要です。

海沿いのリスク

東側全域が太平洋に面している日立市では、地震発生時の津波リスクを考慮する必要があります。海岸線には海食崖が多く見られますが、河口付近や砂浜が広がる一部の地域では浸水が想定されています。また、国道6号などの主要道路が沿岸部を走っているため、災害時には交通インフラが遮断される可能性も否定できません。

海沿いの土地を検討する際は、海からの距離だけでなく、海抜の高さや、高台への避難経路が確保されているかを十分に確認することが重要です。

山側のリスク

日立市の西側は山間部となっており、住宅地が山の斜面に接しているケースも多く見られます。こうしたエリアでは、大雨や地震の際に崖崩れや地滑りといった「土砂災害」のリスクが高まります。市内には土砂災害警戒区域等が点在しており、過去には台風による土砂崩れで道路が通行止めになるなどの被害も発生しています。

山側での土地選びでは、検討地が警戒区域に含まれていないか、裏山との距離や擁壁(ようへき)の安全性に問題がないかを見極めが必要です。

河川の氾濫リスク

市内には多くの中小河川が流れていますが、山から海への距離が短いため勾配が急で、大雨の際に水位が急上昇しやすい特徴があります。2023年の台風13号では、記録的な大雨により市役所周辺の河川などが氾濫し、庁舎の浸水や停電、周辺住宅の浸水被害が発生しました。

河川近くの土地を選ぶ際は、ハザードマップで浸水想定区域を確認するとともに、過去に浸水履歴がないかどうかも調査しておくことが賢明です。

土地選びの必須ツール「ハザードマップ」の活用

災害リスクの少ない土地を見極めるためには、日立市が公開している「WEB版ハザードマップ」の活用が欠かせません。このマップでは、洪水、土砂災害、津波によるリスクを一目で確認でき、住所を入力してピンポイントで調べることも可能です。

検討中の土地に色が塗られている場合は、どのような災害リスクがあるのかを具体的に把握してください。 また、災害発生時の避難所の位置や、自宅から避難所までの経路に危険な箇所がないかもあわせて確認しておくことをお勧めします。

災害に強い家づくりのポイント:耐震等級と地盤調査

土地のリスクを把握した上で、建物自体の強度を高めることも不可欠です。地震対策の指標となる「耐震等級」は、もっとも高い等級である3(建築基準法の1.5倍の強度)を目指すことが推奨されます。

また、家を建てる前には必ず詳細な地盤調査を行う必要があります。地盤が弱いと判断された場合は適切な地盤改良工事を行い、足元から住まいを固めることが大切です。強固な地盤と高い耐震性能を組み合わせることで、万が一の災害時にも被害を軽減することができます。